膠原病

 
症状は何も出ていないのに、私はこう診断されました。
その為に胎児に悪影響を与えてしまいました。
一体どんな病気なんだろう…
SS-A/Ro抗体ってなんだろう…
これは胎児に無く影響を及ぼす抗体なのです。
私はこの存在を知らませんでした。
それが原因で彩友美は房室ブロックを発症してしまったのです。
6    妊娠・出産は可能か?
膠原病は特にSLEを中心として若い女性に多く見られることから、妊娠、出産の問題がからんでくるケースが多いです。結論から言いますと、条件さえ満たしていれば十分可能です。その条件とは、膠原病の種類にもよりますが、代表的なSLEの場合ですと、まず腎臓の合併症がないことが最も重要と考えます。かなりの蛋白尿が認められる場合は無理はできません。もちろん大量のステロイド薬を服用中で、病状も安定していないケースでは許可はできません。
 妊娠許可の条件は、各施設や各先生方でまちまちですが、私の場合はステロイド薬が少量(プレドニンで10mg以下程度)で、症状、血液データとも安定している患者さんには妊娠を許可しています。ただし流産の可能性は健常な人と比べれば高いことを理解してもらいながら、婦人科の先生と綿密に連絡を取って管理しています。ステロイド薬(プレドニン)は胎児に影響することはないと考えられていますので、普通は中止せずに継続して膠原病の状態を安定させています。また流産予防に抗血栓治療を併用するこも多いです。
 妊娠中は見かけ上膠原病は安定していることが多く、無事出産した後に母親本人の病状が悪化するケースもありますので、厳重な注意、観察が必要です。
 抗SS−A抗体、抗SS−B抗体、抗リン脂質抗体(抗カルジオリピン抗体、ループス抗凝固因子など)を検査し、あらかじめ妊娠・出産に伴うリスクがないかどうかを調べておきます。抗SS−A抗体と抗SS−B抗体は、全身エリテマトーデス、シェーグレン症候群、MCTDなどの膠原病の患者さんにみられる抗核抗体ですが、リウマチの患者さんにもしばしば認められます。お母さんがこれらの抗体をもっていますと、必ずというわけではありませんが、子供に心臓の脈が乱れる病気(先天性心ブロックといいます)を起こすことがあります(約10%)。その他、新生児に発疹や血小板が減るなどの症状をみることもあるのですが、これらの多くは生後8ヵ月以内に自然に消えてしまいます。しかし、先天性心ブロックだけは子供が大きくなってからも後遺症として残りますので注意が必要です。必ず起こるわけではありませんが、妊娠する前にこれらの抗体を検査して、陽性の場合には、これらのリスクを理解したうえで妊娠するかどうか決めます。
 抗リン脂質抗体は全身性エリテマトーデスの患者さんにしばしば認められますが、リウマチの患者さんも陽性となることがあります。抗リン脂質抗体が陽性の場合には自然流産や死産を起こしやすいということがありますので、あらかじめ知っておく必要があります。特に、抗リン脂質抗体が陽性を示し反復流産の既往のある患者さんは、再度流産をきたす可能性が大きく予防的治療が必要かもしれません。主治医の先生から詳しく説明を受けるようにします。
 
7    SS-A/Ro抗体保有者の妊娠
一般に細菌やウィルスに対する免疫能力の一役を担う血液中の抗体は、胎盤を通して胎児に移行します。自分自身の成分に対して反応する自己抗体を保有している方は、その自己抗体も胎児に移行します。抗SS-A/Ro抗体はその自己抗体の1つですが、これが胎児に移行すると、新生児ループス症候群(NLE)という症状を起こす事があります。このNLEの症状には、全身の紅斑、肝臓や脾臓の腫大、血小板減少や心臓の房室ブロックがあります。母親の抗SS-A/Ro抗体が高値であっても、胎児が新生児ループス症候群になるのは30%またはそれ以下と考えられています。紅斑や肝臓脾臓の腫大、血小板減少は多くの場合、一過性でやがて軽減します。一方、心臓の房室ブロックは胎児期から出現して、胎児の心不全(胎児水腫)や子宮内胎児死亡の原因となります。また、出産後もペースメーカーが必要となる事が多く、心不全や不整脈が原因で新生児期から幼児期に死亡する事も少なくありません。このように、心臓の房室ブロックは発症すると、管理・治療が難しい疾患です。
当センターでは、妊娠12週からリンデロンという胎盤を通過するステロイドを投与することによって、房室ブロックの発症を予防出来るのではないかと考えて、ここ数年リンデロンを内服してもらう治療を行なっています。しかし、このリンデロン内服治療は広く認められている治療法ではありません。
妊娠中にリンデロンを内服する場合の副作用として、ステロイド一般の副作用に加えて、子宮胎児発育遅延、羊水減少、胎児の副腎機能抑制が起こる事があります。しかし、これらの為に出生時から乳児期に大きな問題が生じた事はこれまでにありません。胎児期に治療用のステロイドを投与されることにより、まだ明らかになっていない他の影響があるかもしれませんが、重篤な心臓の房室ブロックの予防はそれらに勝てると考えています。しかし、心臓房室ブロック以外の新生児ループル症候群は、リンデロン内服によっても生じる事があります。
 
8    新生児ループス
新生児ループスとは、新生児にループス様(エリテマトーデス様)皮疹、溶血性貧血、血小板減少症、先天性完全房室ブロック(心ブロック)等を認める場合のことをいいますが、まれに全身性エリテマトーデス(SLE)の発症をみます。リウマチや膠原病をもっているお母さんが妊娠し出産した場合に、お母さんがもっているIgGクラスの抗核抗体などの自己抗体は胎盤を通過し胎児に移行し、新生児に同じ抗体を認めることができます。しかしながら、通常、新生児がこれらの抗体をもっていても病気の発症にはつながらず、自己抗体は多くは6ヵ月以内に新生児の血液から消失します。皮疹や溶血性貧血、血小板減少症等の症状も多くは一過性で、1年以内に正常化します。ただし、心ブロックだけは永久に児に残ります。
 この心ブロックをもたらす自己抗体として抗SS−A抗体と抗SS−B抗体が注目されています。両者の抗体はシェーグレン症候群(リウマチに合併しやすい)やSLEなどの膠原病にみられやすいのです。その発症機序は不明ですが、それらの自己抗体が妊娠中に胎児の心臓の刺激伝導系を傷害するのではないかと考えられています。これらの抗体をもっていても必ず発症するわけではなく、頻度としては低いものです。しかしながら、心ブロックを認める児を出生したお母さんを調べてみるとこれらの抗体をもっている方が多いのです。現在、その原因について研究されていますが、妊娠に際して血漿交換療法などによる予防的治療も試みられています。
9    房室ブロック
房室ブロックは徐脈性不整脈のひとつです。
●どんな不整脈なのか : 房室伝導が障害を受けた状態
心房が1回収縮すると、引き続いて心室が1回収縮するというのが、正常な心拍であります。これは、心房に興奮が伝わった後に心室に興奮が伝わるという仕組みによって成り立っています。
この、心房から心室へ興奮が伝わる現象を、房室伝導といいます。
心房の収縮から心室の収縮まで一定時間の間隔があくように、房室伝導はわざとゆっくり時間がかかるようになっています。
心房が高頻度で興奮しているときには、心室はその頻脈をすべて伝導させず、心室に危険な頻脈を予防するという役割を果たしています。つまり、房室結節は安全装置ということです。
この、房室伝導が障害を受けた状態を、房室ブロックといいます。
 
●房室ブロックの重さとの程度
房室ブロックには、軽症から重症までいろいろな程度があります。軽い順にあげると、最も軽いのはT度房室ブロックと言って、心電図のP波とQRS波の間隔が正常より延長しているという所見だけが見られるものであります。
ときどき、心房から心室に興奮が伝わらない状態が生じるのが、U度房室ブロックです。
心房から心室にまったく興奮が伝わらない状態を、完全房室ブロック(V度房室ブロック)といいます。
 
●特徴と対応(完全房室ブロックの場合)
〔心電図〕P波とQRS波がまったく無関係に出ます。そしてP波の方がQRS波よりも早いのが原則です(心房と心室が別々のリズムで興奮する房室解離のひとつ)
〔症状〕脈が遅いというのが原因となる症状で、徐脈の為に生じる息苦しさや、ふらつきがあります。
また、房室ブロックが生じた瞬間に、自分の固有心拍がすぐに出現しない為に生じる心停止、アダムス・ストークス発作を起こす事もあります。
〔原因〕先天性のものから、急性心筋梗塞や、心サルコイドーシス、心筋炎などに合併したもので、様々な原因が知られています。
しかし、最も頻度が多いのは、房室伝導だけが障害される、伝導系の変性です。
〔治療〕心房と心室を順番に刺激できるDDDペースメーカーが植め込まれます。洞機能が正常であれば、心房のP波を感知して心室をペーシングするようなVDDペースメーカーでもかまいません。
 
●ペースメーカーの機能
DDDペースメーカーは、理想的なペースメーカーでありますが、欠点もあります。それは、電極リードを2本挿入しなくてはならないという点です。
リードが2本になれば、それを入れる時の合併症の危険も2倍になるし、電極がずれたりする可能性も2倍になるわけです。
そこで考え出されたのが、VDDペーシングです。これは、心房と心室をセンシングするけれど、心室しかペーシングしないというやり方です。
心房をセンシングするためには、心房の壁に電極を密着させなくてもよいので、VDDペーシングでは、心室の電極リードを工夫して心房電位のセンサーを心室リードに取り付けたものを使用します。
この方法では、心房をペーシング出来ないという点以外は、DDDペーシングと同様なのです。
最近のペースメーカーは、22p以上胸から離れていれば、携帯電話が発する電磁波にも十分防備されているので、競合する心配はありません。注意することは、ペースメーカーをいれた側の耳で携帯電話をあてない方がよいということです。
 
●完全房室ブロックのときの補充調律
上位中枢から刺激がこなくても、心臓は自発的に収縮します。つまり、上から興奮が伝達されてこなくとも心臓が完全にとまってしまわないようになっています。これを補充調律といいます。
これは、心臓には各部位ごとに自動能があるためで、この自動能の心拍数は洞結節がいちばん速く、房室結節、心室と下位にいくほど遅くなります。
房室結節内の伝導障害が起こった時には、房室結節の補充調律が生じて、50回/分ほどで心臓は拍動しますが、房室結節よりも抹消の伝導障害が生じると、心室の補充調律となり、40回/分以下の速さの拍動になってしまいます。
つまり、同じ房室ブロックでも、より抹消でブロックがおこるほど心拍数は少なくなり、心不全、失神、ふらつきなどの症状が生じやすくなります。
 
 
10    シェーグレン症候群
シェーグレン症候群とは
 シェーグレン症候群は1933年にスエーデンの眼科医ヘンリック・シェーグレンの発表した論文にちなんでその名前がつけられた疾患です。日本では1977年の厚生省研究班の研究によって医師の間に広く認識されるようになりました。
 本疾患は主として中年女性に好発する涙腺と唾液腺を標的とする臓器特異的自己免疫疾患ですが、全身性の臓器病変を伴う全身性の自己免疫疾患でもあります。シェーグレン症候群は膠原病(慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎、混合性結合組織疾患)に合併する二次性シェーグレン症候群と、これらの合併のない原発性シェーグレン症候群に分類されます。原発性シェーグレン症候群の病変は3つに分けることができます。1つ目は目の乾燥(ドライアイ)、口腔乾燥の症状のみがある患者さんで、ほとんど゛健康に″に暮らしている患者さんもありますが、ひどい乾燥症状に悩まされている人もあります(約45%)。2つ目は全身性の何らかの臓器病変を伴うグループで、リンパ球浸潤、増殖による病変や自己抗体、高γグロブリン血症などによる病変を伴う患者さんです(約50%)。3つ目は悪性リンパ腫や原発性マクログロブリン血症を発症した状態です(約5%)。経過を見ますと、約半数の人は10年以上経っても何の変化も無い人たちで、その他の半数は10年以上経つと何らかの検査値異常や新しい病変が出る人たちです。
 自己免疫による疾患で、自分の身体の成分に対して免疫反応を起こすことによる疾患です。遺伝的要因、ウイルスなどの環境要因、免疫異常、更に女性ホルモンの要因が考えられています。これらの4つの要因が複雑に関連し合って発症するものと考えられ、どれか一つの原因で発病することはありません。
どのような症状か
1. 目の乾燥(ドライアイ)
・ 涙が出ない ・ 目がころころする ・ 目がかゆい ・ 目が痛い ・ 目が疲れる ・ 物がよくみえない ・ まぶしい ・ 目やにがたまる ・ 悲しい時でも涙が出ないなど。
2. 口の乾燥 
・ 口が渇く ・ 唾液が出ない ・ 摂食時によく水を飲む ・ 口が渇いて日常会話が続けられない ・ 味がよくわからない ・ 口内が痛む ・ 外出 時水筒を持ち歩く・夜間に飲水のために起きる・虫歯が多くなったなど。
3.鼻腔の乾燥
・ 鼻が渇く ・ 鼻の中にかさぶたが出来る ・ 鼻出血があるなど。
4. その他
・ 唾液腺の腫れと痛み ・ 息切れ・熱が出る ・ 関節痛 ・ 毛が抜ける ・ 肌荒れ ・ 夜間の頻尿 ・ 紫斑 ・ 皮疹レイノー現象 ・ アレルギー ・ 日光過敏 ・ 膣乾燥(性交不快感)など。
・ 全身症状として ・ 疲労感 ・ 記憶力低下 ・ 頭痛は特に多い症状で ・ めまい ・ 集中力の低下 ・ 気分が移りやすい ・ うつ傾向などもよくあります。
診断基準は
1999年に厚生省の診断基準が改定され、
(1)口唇小唾液腺の生検組織でリンパ球浸潤がある、
(2)唾液分泌量の低下がガムテスト、サクソンテスト、唾液腺造影、シンチグラフィーなどで証明される、
(3)涙の分泌低下がシャーマーテスト、ローズベンガル試験、蛍光色素試験などで証明される、
(4)抗SS‐A抗体か抗SS‐B抗体が陽性である、
この4項目の中で2項目以上が陽性であればシェーグレン症候群と診断されます。
どのような治療があるのか
 現状では根本的にシェーグレン症候群を治癒させることは出来ません。したがって治療は乾燥症状を軽快させることと疾患の活動性を抑えて進展を防ぐことにあります。目の乾燥、口の乾燥はひどくなると著しく生活の質(QOL)を障害しますので毎日の点眼、口腔清潔を心がける必要があります。エアコン、飛行機の中、風の強い所、タバコの煙などに注意がいります。皮膚に対して、石鹸の使用、頻繁に風呂に入ること、特に熱い湯は良くありません。膣の乾燥の原因については、アンケートでは20%の患者さんに性交不快感があり、エストロジェンの内服やエストロジェン入りのクリームなどを使用することが必要となりますので婦人科を受診するのが良いでしょう。規則正しい生活、休養、バランスのとれた食事、適度の運動、ストレスを取り除く等の注意が必要です。
 「未来技術の実現予測」(文部科学省科学技術政策研究所、2001年)では、「2021年に自己免疫疾患が完治可能になる」としていますので、この頃には「シェ−グレン症候群の治癒」が期待されます。これは日本の専門家たちの予測で、このような予測を頭に入れて患者さんと医師が協力し合って忍耐強く病気に対応すること重要でしょう。
1.眼乾燥(ドライアイ)に対する治療
治療法は(1)涙の分泌を促進する、(2)涙の補充、(3)涙の蒸発を防ぐ、(4)涙の排出を低下させる方法がとられます。
(1)涙の分泌を促進する方法としてステロイド薬による抗炎症作用や炎症細胞の浸潤抑制による効果が一部で期待されます。塩酸セビメリンがヨーロッパでは涙の分泌にも効能が認められていますが、日本では適応が取れていません。しかし一部の患者さんには効果があります。
(2)涙の補充には人工涙液や種々の点眼薬があります。これらを1日3回以上使用します。点眼薬には防腐剤が入っていますので、何回も点眼するときは防腐剤による角膜障害が問題になります。この場合は普通の点眼の後に防腐剤の入らない点眼薬(生理的塩水、ソフトサンティア)で洗い流すか、防腐剤のはいらない使い捨ての点眼薬(ヒアレイン・ミニ)を使う方が良いでしょう。傷害された角膜上皮の再生促進や角膜炎の治療の目的でヒアルロン酸、コンドロイチン、ビタミンA、フィブロネクチンなどを含んだ点眼薬が使用されます。別の治療として、自己血清を採取してこれを薄めて使用する方法が推奨されています。血清の中には上皮成長因子、ビタミンなどの様々な物質が入っているからです。
(3)涙の蒸発を防ぐために、眼鏡の枠にビニール製のカバーをつけたモイスチャー・エイド(ドライアイ眼鏡)があります。
(4)涙の排出を低下させるためには、鼻側の上下にある涙の排出口である涙点を閉じる方法があります。それらは涙点プラグで詰める方法や、手術によって涙点を閉鎖する方法があります。これらはいずれも患者さんに大変評判のよいものです。眼科医に相談して下さい。
2.口腔乾燥に対する治療
 シェーグレン症候群の患者さんは虫歯になりやすいので、口内を清潔に保つことが非常に大切です。
 まず、口腔乾燥作用を持つ薬剤を服用しているときはこれを中止することです。そん他(1)唾液の分泌促進、(2)唾液の補充、(3)虫歯の予防や口内の真菌感染予防、(4)口腔内環境を改善することなどです。
(1)唾液分泌の刺戟、促進
・唾液分泌を刺激するものとして:シュガーレスガム、レモン、梅干などがあります。
・唾液分泌を促進するものとして:アネトールトリチオン(フェルビテン)がありますが、効果が不十分で尿の着色、腹鳴などの副作用があります。他にブロムヘキシン(ビソルボン)、漢方薬(人参養栄湯、麦門冬湯)などが用いられて人によって有効です。副腎ステロイド剤も有効であり症状に合わせて使用されます。特に、唾液腺腫脹をくり返す時には有効です。昨年より発売された塩酸セビメリン(エポザック、サリグレン)は今までの薬剤に比べて有用性が高く、約60%の患者さんに有効で患者さんの評価もかなり良いものです。副作用として消化器症状や発汗などが患者さんの約30%にあります。本剤は人により作用、副作用に大きな違いが見られますので、1日1錠から始め、副作用を見ながら1週間ごとに1錠ずつ増量するなどの慎重な服用が望まれます。アメリカ、ヨーロッパでは塩酸ピロカルピンが発売されていますが、日本では現在治験中です。
(2)唾液の補充はサリベートや2%メチルセルロースが人工唾液として使われます。サリベートは噴霧式で舌の上だけでなく、舌下、頬粘膜に噴霧した方が口内で長持ちします。また、冷蔵庫保存で不快な味が消えます。
(3)虫歯の予防や口内の真菌感染、口角炎を予防するものとして、イソジンガーグル、ハチアズレ、オラドール、ニトロフラゾン、抗真菌剤などが用いられます。歯の管理と治療としてブラッシング、歯垢の除去と管理、虫歯、歯周病対策などがあります。
(4)口腔内環境を改善させるために、食事の改善として乾燥食品、香辛料、アルコール飲料を避けること、禁煙が必要です。口内の痛み、乾燥による咀しゃくと嚥下困難に対しては食物をやわやかくする、刺激のあるものを避ける、乾燥したものは液体に浸して食べる、温度を食べやすい温度にする、などがあります。歯の健康に対してはバラエティーに富んだ食物群をとる、糖分を避ける、甘い間食をとらない(ガムはキシリトールガムにする)などの注意が要ります。味覚の変化に対しては食物の水分、温度、食物の組み合わせを工夫するなどを考えてください。全身性の臓器病変のある人は内科などでステロイド薬や免疫抑制薬などを含めて適した治療を受けるべきです。経過については、10〜20年経ても症状に変化のない人が約半数です。残りの約半数には何らかの検査値の異常や全身性の病変が発症する可能性があります。その中には白血球減少、高γグロブリン血症や皮膚の発疹、間質性肺炎、末梢神経症、肝病変、腎病変などがあります。まれにはリンパ腫を発症する人もあります。
シェーグレン症候群は長期間にわたる慢性疾患です。以下のことが大切だと思います。
病気の正しい理解と心構え
1. 病気の理解(医師、本、患者会で学ぶ)
(1)自己免疫疾患である
(2)慢性に経過する炎症性疾患である
(3)病気の勢いに波がある
(4)医学の進歩は日進月歩で、新しい治療が開発されている
2. 心構え
(1)病気と共存する
(2)生活を積極的にエンジョイする工夫をする
  出来ることは何でもやってみる
  人と同じことが出来なくても、他の方法で楽しむ工夫をする
(3)同じ病気にかかっているのは自分ひとりではない
(4)わるい方へばかり考えない
日常生活で気をつけること
1. 規則正しい生活
2. 安静と十分な睡眠:過労をさける、昼寝をする
3. 好き嫌いせずにバランスの取れた食事:栄養素、カルシュウム(食後の歯の手入れ)
4. 寒冷をさける:ウイルス感染に注意
5. 外傷、手術などの肉体的ストレスをさける
6. 精神的ストレスをさける
7. 適正体重の維持
8. 適度の運動:入浴、散歩、庭いじり、畑仕事、サイクリングなど
9. 強い日光をさける(日中、山、海、スキー):帽子、長袖シャツ、日焼け止めクリーム
10.長期の予後に関係する疾患を予防する:骨粗しょう症、動脈硬化、高血圧、糖尿病、白内障、結核など
11.薬をキチンと服用する
12.定期的な診察・検査を受ける
13.インチキ療法に注意:高価なもの、極端な精神療法は疑う、主治医に相談
*参考書
「新シェーグレン症候群ハンドブック」
 

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