【土鍋の成形1(土の固まりから形づくり)】
土は耐熱土鍋土である。耐熱用のペタライト入りの鍋土である。
胴体部分は、おおよそ土2sで、直径25p高さ20pの鍋が成形できる。成形後、ふたの大きさを
計って板に書いておく。
次に、ふたを成形する。
ふたは、おおよそ800gで25pのふたが成形できる。
成形後、必ず切り糸で切っておき、乾燥させる。
ふたと胴の取っ手の部分を作って乾燥させる。長さ12p直径2pの棒を作り、
平らに伸ばして筋をつけていく。胴の取っ手は、完成品の胴に合わせて
形を整えておく。乾燥しやすいので調整しながら乾燥させる。
【土鍋の成形2(けずって成形)】
底が切ってあるので、適当に乾燥したら、別の板に移動させる。
移動させるときに形を歪ませると、歪んだ形に焼成するので、注意が
必要である。
胴の底の厚さ、ふたの厚さを調整しながらカンナで削って仕上げていく。
胴の底は、薄くなりすぎるとへたってしまうし、厚いと重くなるので
厚さのタイミングが難しい。
指で叩いて、「ぼこぼこ」という音から、「ぽこぽこ」という音に
変わると薄くなっている状態だ、音を聞きながら慎重に削っていく。
ふたの取っ手をつける。取っ手の型をとり、ドベをたっぷりつけてねじるようにして
つける。取っ手がとれると危ないので十分接着する。

【胴に取っ手をつける)】
胴の取っ手は、ふた以上に慎重に接着する。
型をとって、ドベをたっぷりつけてねじるように接着する。つけた後
更に指やへらで押しつけるようにして確実に接着する。
接着しているときに、どうしても形が歪むことがあるので、
胴の大きさにぴったりはまるものを入れて、歪まないようにする (画像の木のふた)。
【成形の終了】
胴とふたと一通り成形が終了したら、一度胴にふたを合わせてみる。ふたが
大きすぎると削らないといけないが、乾燥してしまうと削るのが難しくなってしまう。
この位の乾燥ならば、まだ削りやすい。

【素焼き後と内側の刷毛目化粧】
素焼きした土鍋である。土鍋はかさばるので、素焼きの窯の
効率は悪い。直接重ねることはできないので、横にしたりして工夫しているが、
ふたが一つ素焼き出来ないということもある。
素焼き後胴の内側に刷毛目化粧をする。白化粧のどろを濃く目にして、
わらの束で作った刷毛で一気に化粧する。刷毛の勢いが大事である。
本当ならば素焼き前に化粧すると一度ですむのだが、乾燥のタイミングが
なかなか難しくて、化粧でくずれてしまうと元も子もないので、素焼き後にしている。
素焼き後の化粧は、再度素焼きが必要である。

【素焼き後釉薬を掛けた本焼き直前の様子】
素焼き後、いよいよ本焼きである。
まず、撥水剤を胴のフタが当たる部分に丁寧に塗る。あらかじめ釉薬が
かからないようにしておくわけだ。
その後、フタの穴に粘土をつめておく。これは、フタも胴も中と外と
釉薬を掛け分けるので、しっかりと漏れないようにしておく。外は黄瀬戸釉薬
中は透明石灰釉薬である。胴の中の刷毛目が見えるようにすることと
フタのサインが見えるようにすることで、中は透明釉薬なのである。
この釉薬掛けがなかなか神経を使う。気持ちを集中していないと
掛け分けは失敗する。最初は、透明釉薬を先に掛ける。フタも胴も、
透明釉薬を大きな柄杓で素早く入れて、ざあっと釉薬を流す。もたもたしていると
透明釉薬が厚くかかってしまい、ひび割れの原因になる。
外側の黄瀬戸釉薬は、たらいに釉薬を入れて、フタは中側を上にして、
胴はお尻を上にして、そっと沈めて時間を計る。フタは、縁の釉薬を
スポンジで丁寧にとる。
これで、いよいよ本焼きである。黄金鍋がいよいよできるのである。

【完成品1】
釉薬をかけた上の鍋を、本焼き焼成したものが下の画像である。
黄瀬戸釉薬が少し薄かったようで、ふた全体に黄色がどっしり出ていない。
いわゆる黄金色にならなかっと言うわけである。残念である。
黄瀬戸釉薬は低い温度で、てかてかにひかるので以前「昇温調節剤」を
混入したことがあるが、それ以来すっきりした黄色にならなくて困惑している。
黄瀬戸釉薬を新しく購入しなければ、「黄金色」にはなりそうにないようだ。困った。
